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パスワードが漏れていないか調べる方法 漏えいがわかった時にやること

パスワードが漏れていないか調べる方法 漏えいがわかった時にやること
「会員情報が流出」「不正アクセスで個人情報が漏えい」
こうしたニュースを、最近よく見かけます。
2026年10月末からは、企業向けのメール配信サービスへの不正アクセスをきっかけに、そのサービスを使っていた企業や自治体から「お詫びとお知らせ」が次々と出ています。

やっかいなのは、自分が直接使っているサービスでなくても、その裏で動いている委託先が攻撃されると、自分の情報も漏れてしまうことです。
自分がいくら気を付けていても、「うちは大丈夫」とは言い切れません。

そこで大事になるのが、「漏れていないかを自分で確かめること」と、「漏れていた時に落ち着いて動けるようにしておくこと」の2つです。
この記事では、最近の漏えいの例を紹介したうえで、無料で出来る確認の方法と、漏えいがわかった時にやることをまとめます。

最近の情報漏えいで何が起きているのか

メール配信サービスから、最大約380社分の会員情報が流出

企業向けのメール配信サービス「アララメッセージ」を運営するアララ社は、2026年10月28日に不正アクセスを確認したと公表しました。
最初の発表(10月29日)では、持ち出されたメールアドレスは約301万件でした。
ところが11月2日の第2報では、被害が大きく広がっていたことがわかります。
  • 持ち出されたメールアドレスは、約7,700万件(11月1日時点。精査中)
  • 影響を受けた契約企業は、最大で約380社(推計)
  • 原因は、Webサーバーの脆弱性とシステム環境の問題。管理画面への不正ログインもあった
このサービスを使っていた1社、レジャー予約サービスのアソビューは、2026年11月3日に、会員の情報15,821,184件が流出したと発表しました。
メールアドレス/氏名/生年月日/電話番号/チケットの購入や利用の情報などが含まれています。
1,500万件を超えるので、「もしかして自分も?」と思った方もいるかもしれません。

パスワードとクレジットカードの情報は、含まれていないそうです。
それでも、安心とは限りません。
攻撃者が名前や利用履歴を知ったうえで、本物らしい詐欺メールを送り、パスワードを入力させる手口に使うおそれがあるからです。

漏れたパスワードは「使い回し」を狙われる

パスワードが漏れた時に一番怖いのが、使い回しです。
攻撃者は、どこかで手に入れたIDとパスワードの組み合わせを、他のサービスでも片っ端から試します(「リスト型攻撃」と呼びます)。
同じパスワードを使い回していると、1か所の漏えいが、あちこちの乗っ取りに繋がります。

使い回しを避ける理由とパスワードの作り方は、紹介記事「パスワードの使い回しは危険! 専門知識ゼロでできる不正アクセス防止の基本」にまとめています。

パスワードはどこから漏れるのか

パスワードが漏れる経路は、大きく分けて次の3つです。
経路 どういうことか 自分で防げるか
サービス側からの漏えい 会員登録しているサービスや、その委託先が攻撃され、会員情報が持ち出される 防げない(漏れた前提で備える)
フィッシング(偽サイト) 本物そっくりのメールやサイトにだまされ、自分でパスワードを入力してしまう 気を付ければ、かなり防げる
ウイルス(マルウェア) パソコンやスマホに入り込んだ不正なプログラムが、保存したパスワードを盗み出す OSやアプリの更新と、添付ファイルへの注意で減らせる
1つ目のサービス側からの漏えいは、利用する側では防げません。
そのため、「漏れたらすぐに気付く」「被害を広げない」の2つが大事になります。

2つ目のフィッシングの見分け方は、紹介記事「『鍵マークがあるから安全』は間違い? 本物そっくりの偽サイトを見破る方法」にまとめています。

パスワードが漏れていないか調べる方法

どれも無料で、数分あれば確かめられます。
普段使っているものから試してみてください。

方法1:サービスからのお知らせを確かめる

漏えいが起きると、サービスの運営会社は、公式サイトで公表したり、対象の人にメールで連絡したりします。
気を付けたいのは、「漏えいのお知らせ」を装った偽メールです。
メールの中のリンクは開かず、ブックマークや公式のアプリから公式サイトを開いて確かめると安心です。

方法2:Have I Been Pwnedでメールアドレスを調べる

Have I Been Pwned(ハブ・アイ・ビーン・ポーンド)は、過去に漏れたデータの中に、自分のメールアドレスが入っていないかを調べられる海外のサービスです。
英語のサイトですが、使い方は簡単です。
2026年11月4日の時点で、1,049のサイトから漏れた、延べ約178億件のアカウントが登録されています。
  1. トップページの入力欄にメールアドレスを入れて、検索する
  2. 漏えいが見つかると、どのサービスから、いつ、何の情報が漏れたかが出る
  3. 「Notify Me」に登録しておくと、新しい漏えいが見つかった時にメールで知らせてくれる
補足
「見つからなかった」からといって、安全とは限りません。
登録されているのは世界中の漏えいの一部で、日本国内の事案が全て載っているわけではありません。
あくまで、確かめられる範囲での確認と考えておくと安心です。

方法3:Googleの「パスワード チェックアップ」を使う

ChromeやAndroidにパスワードを保存している方は、Googleパスワードマネージャーの「パスワード チェックアップ」が手軽です。
保存してあるパスワードが漏れていないか、使い回しや弱いパスワードが無いかを、まとめて確かめられます。

iPhoneにパスワードを保存している方は、「パスワード」アプリの「セキュリティ」で、漏えいの可能性があるパスワードを確かめられます。

方法4:Bitwardenの「情報漏えい調査」を使う

パスワード管理ツールのBitwardenを使っている方は、Webの保管庫の「レポート」にある「情報漏えい調査」で、メールアドレスが漏えいに含まれていないかを調べられます。
このレポートは、無料のプランでも使えます。
保存してあるパスワードの漏えいや使い回しまで調べるレポートは、有料のプレミアムプランの機能です(公式ヘルプ)。

Bitwardenの始め方は、紹介記事「Bitwardenの使い方ガイド 無料で始める安全なパスワード管理」にまとめています。
注意
パスワードそのものを、よく知らないサイトに入力して「チェック」するのは避けてください。
そのサイトが「漏えいチェック」を装った偽サイトだった場合、自分からパスワードを渡すことになります。

漏えいがわかった時にやること

「漏れていた」とわかると、ドキッとします。
やることを、先に片付けたい順に並べました。
  1. 漏れたサービスのパスワードを変える
    公式のアプリやブックマークからログインして、新しいパスワードに変えます。
    パスワード管理ツールの生成機能を使うと、16文字以上の破られにくいパスワードをすぐに作れます。
  2. 同じパスワードを使っている他のサービスも、全て変える
    ここが一番大事です。
    攻撃者は、漏れたIDとパスワードを他のサービスでも試します。
    メール/ネットバンキング/ネットショップなど、お金や個人情報に関わるものから先に変えると安心です。
  3. 二段階認証をオンにする
    まだ設定していないサービスは、これを機に設定しておくと安心です。
    パスワードを知られても、他の人がログインしにくくなります。
  4. ログインの履歴と登録情報を確かめる
    見覚えの無い端末や場所からのログインが無いかを見ます。
    登録しているメールアドレス/配送先/メールの転送設定が、勝手に変わっていないかも確かめておきます。
  5. カードの情報が含まれていたら、明細を確かめる
    身に覚えの無い請求が無いかを見ます。
    不安な時は、カード会社に連絡すると、カードの再発行も出来ます。
  6. しばらくは、不審な連絡に気を付ける
    漏れた情報を使った、詐欺のメール/SMS/電話が来ることがあります。
    本物の会社名や自分の名前が書いてあっても、リンクは開かず、公式サイトで確かめます。
要点
アソビューの例のように、パスワードが漏れていなくても、6つ目の「不審な連絡に気を付ける」は意識しておきたいところです。
名前や利用履歴を知っている相手からの連絡は、本物との見分けがとても難しいからです。
不正ログインやお金の被害にあってしまった時は、警察の相談専用電話「#9110」や、消費者ホットライン「188」に相談できます。

これから漏れても困らないための備え

サービス側からの漏えいは防げません。
それでも、「漏れても被害が広がらない状態」は、自分で作れます。
サービス毎に違うパスワードにする
1か所から漏れても、変えるのはその1つだけで済みます。
覚えきれない分は、ブラウザの保存機能やBitwardenのようなパスワード管理ツールに任せられます。
二段階認証を当たり前にする
パスワードが漏れても、もう1つの鍵が無ければ、他の人はログイン出来ません。
使わなくなったアカウントを退会する
登録しているサービスが少ないほど、漏れる入り口も減ります。
昔登録したままのサービスも、一度見直してみてください。
漏えいの知らせを受け取れるようにしておく
Have I Been Pwnedの「Notify Me」や、パスワード管理ツールの警告を有効にしておくと、漏えいに早く気付けます。
なお、漏えいの形跡が無ければ、パスワードを定期的に変える必要はありません(紹介記事「パスワードの使い回しは危険! 専門知識ゼロでできる不正アクセス防止の基本」)。
変えるのは、「漏れたとわかった時」です。
この記事で紹介した確認の方法は、その時に気付くためのものです。

まとめ 確かめる/変える/備える

委託先を経由した大きな漏えいが続いている今は、「自分の情報もどこかで漏れているかもしれない」と考えて備えておくと安心です。
やることは、次の3つです。
  • Have I Been Pwnedやパスワード管理ツールで、漏えいを確かめる
  • 漏れていたら、そのサービスと、同じパスワードを使っている他のサービスのパスワードを変える
  • 二段階認証を設定し、不審な連絡のリンクは開かない
まずは、いつも使っているメールアドレスを1つ調べるところから試してみてください。
数分で終わります。
出典:
アララ株式会社「当社が提供する『アララメッセージ』への不正アクセスによる情報流出およびサービス停止について」(2026年10月29日公開)
アララ株式会社「同(第2報)」(2026年11月2日公開、PDF)
アソビュー株式会社「委託先メール配信サービスへの不正アクセスに関するお詫びとお知らせ」(2026年11月3日公開)
Have I Been Pwned(2026年11月4日に確認)
Bitwardenヘルプ「Vault Health Reports」
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