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Webライターの力を6軸×5段階で言葉にする 次に伸ばす1軸の決め方
Webライターの力を6軸×5段階で言葉にする 次に伸ばす1軸の決め方
「もっと読みやすく」「もっと質を上げて」と言われても、次に何をすればいいのかは分かりません。ライターの伸び悩みは、たいてい文才の有無ではなく、どの力がどう足りないのかを言葉にできていないことから来ています。
ここでは、Webライターの力を6つの軸に分け、それぞれを5つの段階として整理します。自分がいまどのあたりにいて、次に何を上げればいいのかを決めるための物差しです。
後半では、目指す地点の決め方から伸ばす順番、次に上げる軸の絞り方まで、この物差しの使い方も扱います。
SEO記事を書く機会がない場合は、SEO理解の軸を飛ばして、残りの5軸で測ってください。
ここでは、Webライターの力を6つの軸に分け、それぞれを5つの段階として整理します。自分がいまどのあたりにいて、次に何を上げればいいのかを決めるための物差しです。
後半では、目指す地点の決め方から伸ばす順番、次に上げる軸の絞り方まで、この物差しの使い方も扱います。
SEO記事を書く機会がない場合は、SEO理解の軸を飛ばして、残りの5軸で測ってください。
Webライターの力は6つに分けられる
「記事が書ける」と一口に言っても、その中身は同じではありません。文章はうまいのに事実確認が甘い人もいれば、調べ物は丁寧なのに納期を守れない人もいます。ひとまとめにしている限り、次の一手は決まりません。
- 構成
- 読者の疑問に沿って、順番を組めるか
- 文章表現
- 正確でわかりやすい文章を、自分で仕上げられるか
- 下調べ・取材
- 書く前に、確かな材料を集められるか
- SEO理解
- 検索意図を踏まえて、書けるか
- 入稿・レギュレーション
- 決まりごとを守って、記事の形で納品できるか
- スピード・納期
- かかる時間を読めて、それを守れるか
この6つを、それぞれ5段階に分けます。段階が言葉になっていると、「なんとなく足りない」が「この軸のこの段階にいる」に変わります。
全体はこの一枚に収まります。軸ごとに横へ読んで、いちばん近いマスに印を付けてください。6つの印を縦に見比べると、自分の凸凹が見えてきます。
全体はこの一枚に収まります。軸ごとに横へ読んで、いちばん近いマスに印を付けてください。6つの印を縦に見比べると、自分の凸凹が見えてきます。
| 軸 | Lv1 | Lv2 | Lv3 | Lv4 | Lv5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 構成 | 思いついた順に書く | 順番に意図がない | 疑問から逆算できる | 役割で構成を変えられる | 構成ルールを作れる |
| 文章表現 | 誤字や文のねじれが残る | 同じ指摘を繰り返す | 自分で推敲できる | トーンを書き分けられる | 品質基準を作れる |
| 下調べ・取材 | 上位記事のつなぎ合わせ | 真偽を判断できない | 一次情報に当たれる | 取材で情報を足せる | 情報源を資産にできる |
| SEO理解 | 詰め込めばいいと思っている | 意図までは考えない | 意図に答えて書ける | 切り口を提案できる | 戦略設計に関われる |
| 入稿・レギュレーション | 決まりを読まない | 毎回どこかが漏れる | 修正なしで入稿できる | 公開形を想像して書ける | フロー改善を提案できる |
| スピード・納期 | 納期を過ぎる | 遅れは伝えられる | 見積もれて守れる | 並行して調整できる | 割り振りを設計できる |
Webライターの現在地を5つの段階で測る
Lv2以降の冒頭には、前の段階から何が変わるのかを一文で置いてあります。まずそこで自分の当たりをつけ、6つの軸ごとの記述で、いちばん近い段階を確かめてください。記述はどれも典型例なので、ぴったり一致していなくて構いません。Lv1は脱しているが、Lv3には届いていない。その場合は、間のLv2です。
読むときのコツが1つあります。自分がよく見えるほうを選ばないことです。「やろうと思えばできる」ではなく、直近の記事で実際にできたほうを取ってください。ここを甘く見ると、あとの判断がすべてずれます。ライターの場合、修正指示の少なさは媒体のチェックの厳しさにも左右されるので、指摘が少ないことだけを「できた」の根拠にしないでください。
AIに下書きを書かせたかどうかは、判定には関係ありません。AIが出した文章の事実を確かめ、構成を自分で組み直し、媒体のトーンに直せたなら「できた」に入ります。それっぽいからそのまま出しただけなら、それは出どころが上位記事のつなぎ合わせからAIに変わっただけで、Lv1と同じです。
読むときのコツが1つあります。自分がよく見えるほうを選ばないことです。「やろうと思えばできる」ではなく、直近の記事で実際にできたほうを取ってください。ここを甘く見ると、あとの判断がすべてずれます。ライターの場合、修正指示の少なさは媒体のチェックの厳しさにも左右されるので、指摘が少ないことだけを「できた」の根拠にしないでください。
AIに下書きを書かせたかどうかは、判定には関係ありません。AIが出した文章の事実を確かめ、構成を自分で組み直し、媒体のトーンに直せたなら「できた」に入ります。それっぽいからそのまま出しただけなら、それは出どころが上位記事のつなぎ合わせからAIに変わっただけで、Lv1と同じです。
Lv1 書くだけで、確かめない
集める・組み立てる・見直すが、まだ「書く」という作業から分かれていません。
- 構成
- 書き出してから考えていて、読み返すと同じ話が2回出てくる
- 文章表現
- 原稿が赤字だらけで返ってきて、その半分は読み返せば気づけた誤字
- 下調べ・取材
- 調べるとは検索上位を3本読むことだと思っている
- SEO理解
- キーワードは多いほど良いと思っていて、タイトルに同じ言葉が2回入っている
- 入稿・レギュレーション
- 前回直された箇所が、今回の原稿でもまた直される
- スピード・納期
- 納期は過ぎてから謝るもので、遅れの連絡は催促が来てから
Lv2 言われたことはできるが、毎回どこかが漏れる
Lv1との違いは、指示や指摘には応えられることです。ただし、自分からはまだ気づけません。
- 構成
- 見出しは立てられるが、その順番に意図がない
- 文章表現
- 指摘されれば直せるが、次の記事で同じ指摘を受ける
- 下調べ・取材
- 資料は集めるが、どれが信頼できる情報かを判断できない
- SEO理解
- 指定されたキーワードは入れられるが、検索意図までは考えない
- 入稿・レギュレーション
- 指摘されれば直せるが、毎回どこかが漏れる
- スピード・納期
- 納期を守れないことはあるが、遅れそうなときは事前に伝えられる
Lv3 修正なしで、任せられる
Lv2との違いは、指摘される前に自分で気づいて直せることです。編集の手がほとんどかからなくなります。
- 構成
- 読者の疑問から逆算して、見出しの流れを設計できる
- 文章表現
- 提出前に自分で推敲でき、修正指示が目に見えて減っている
- 下調べ・取材
- 一次情報や公式情報に当たり、事実確認をしてから書ける
- SEO理解
- 検索意図を調べ、読者の疑問に答える形で書ける
- 入稿・レギュレーション
- レギュレーションを守り、修正なしで入稿できる
- スピード・納期
- 自分の執筆時間を見積もれて、納期を守れる
ここが、任せられる状態のひとつの区切りです。
Lv4 記事の外側から、考えられる
Lv3との違いは、原稿の中だけでなく、記事の外側から考えられることです。誰が読み、どこに載り、何のための記事なのか。書く前の判断が増えます。
- 構成
- 記事の役割(集客・比較・検討)に応じて、構成を変えられる
- 文章表現
- 媒体のトーンに合わせて、文体を書き分けられる
- 下調べ・取材
- 取材や監修者への質問で、検索では出ない情報を足せる
- SEO理解
- 検索結果の傾向から、勝てる切り口を提案できる
- 入稿・レギュレーション
- CMSやマークアップを理解し、公開されたときの形を想像して書ける
- スピード・納期
- 複数の案件を並行させ、優先度を自分で調整できる
Lv5 媒体の仕組みを、作る
Lv4との違いは、対象が自分の原稿から媒体とチームに変わることです。自分が書くことより、良い記事が生まれ続ける仕組みを作ることが仕事になります。
- 構成
- 媒体全体の構成ルールを作り、他のライターに展開できる
- 文章表現
- 品質基準やレギュレーションを、作る側に回る
- 下調べ・取材
- 情報源の開拓や専門家との関係を、媒体の資産にできる
- SEO理解
- どんな記事をどの順で作るかという、コンテンツ戦略の設計に関われる
- 入稿・レギュレーション
- レギュレーションの整備や入稿フローの改善を提案できる
- スピード・納期
- チームの進行を見て、ライターの割り振りを設計できる
目指すのは全軸Lv5ではない
5段階と聞くと、全部をLv5にするのがゴールに見えます。そうではありません。
Lv5は「その職種のトップ」の姿であって、全員が目指す地点ではありません。多くの実務は、各軸がLv3であれば問題なく回ります。
Lv5は「その職種のトップ」の姿であって、全員が目指す地点ではありません。多くの実務は、各軸がLv3であれば問題なく回ります。
補足
当面のゴールは、全軸Lv3です。突出した軸を作るより、Lv1やLv2で止まっている軸を無くすほうが、実務では効きます。
全軸がLv3に揃ったあとのLv4は、全員が順に目指す段階ではなく、役割で選ぶ段階です。取材記事を任される、編集側に回るなど、立場が変わるタイミングで、その仕事に使う軸から上げていきます。
もうひとつ、ゴールの置き方で注意があります。平均点を上げることをゴールにしないでください。6軸の平均が3.2から3.4になったところで、現場で何ができるようになったのかは説明できません。上がったのはどの軸か、そこで何ができるようになったのかだけが意味を持ちます。
伸ばす順番を飛ばさない
6つの軸は横並びではありません。土台になる軸が低いまま上の軸を鍛えても、どこかで頭打ちになります。
Webライターの場合はこの順番です。それぞれ、まずLv3まで上げることを目安にしてください。
Webライターの場合はこの順番です。それぞれ、まずLv3まで上げることを目安にしてください。
-
構成読者の疑問から逆算して、見出しの流れを設計できるところまで。
-
文章表現提出前に自分で推敲できて、修正指示が減るところまで。
-
下調べ・取材一次情報や公式情報に当たって、事実確認をしてから書けるところまで。
-
SEO理解検索意図を調べて、読者の疑問に答える形で書けるところまで。
-
入稿・レギュレーションレギュレーションを守って、修正なしで入稿できるところまで。
-
スピード・納期自分の執筆時間を見積もれて、納期を守れるところまで。
文章表現より構成が先にあるのは、意外に見えるかもしれません。文章力こそライターの土台に見えるからです。しかし、Lv3の文章表現である「自分で推敲できる」には、照らす基準が要ります。誤字や文のねじれを潰す推敲なら、読み返す根気だけでできます。ここで言う推敲はその先の、削り、並べ直す作業です。どこを削り、どの順に並べるかは、読者の疑問に沿った流れという基準があってはじめて判断できます。構成の型がないまま推敲しても、「なんとなく読み直す」にしかなりません。下調べ・取材が3番目なのは、構成が立ってはじめて、どの見出しに材料が足りないか、何を確かめるべきかが絞れるからです。SEO理解がその次なのは、検索意図に答えることが構成の延長にあるからで、詰め込みの技術ではありません。
入稿・レギュレーションが5番目なのは、軽いからではありません。他の軸と違って、Lv3までは積み上げがいらず、覚えれば上がる軸だからです。逆に言えば、ここがLv2のままなのはもったいない。スピード・納期が最後なのは、かかる時間は他の5つの軸の作業が安定してはじめて読めるようになる、結果として付いてくる軸だからです。
入稿・レギュレーションが5番目なのは、軽いからではありません。他の軸と違って、Lv3までは積み上げがいらず、覚えれば上がる軸だからです。逆に言えば、ここがLv2のままなのはもったいない。スピード・納期が最後なのは、かかる時間は他の5つの軸の作業が安定してはじめて読めるようになる、結果として付いてくる軸だからです。
1軸だけ選び、1段階だけ上げる
現在地が分かったら、次に伸ばす軸を1つだけ選びます。選ぶのは、前の章の順番で最初にLv3に届いていない軸です。一度に全部は上がりません。6軸を同時に意識した瞬間、どれも動かなくなります。
選んだら、上げるのは1段階だけです。Lv2の軸をLv4にしようとせず、Lv3にすることだけを考えます。
上げ方は、難しく考えなくて構いません。次の段階の記述が、そのまま次の仕事で試す行動です。下調べ・取材をLv2からLv3にするなら、次の記事を書く前に、数字と固有名詞だけでも一次情報で確かめてから書き始める。その繰り返しです。
選んだら、上げるのは1段階だけです。Lv2の軸をLv4にしようとせず、Lv3にすることだけを考えます。
上げ方は、難しく考えなくて構いません。次の段階の記述が、そのまま次の仕事で試す行動です。下調べ・取材をLv2からLv3にするなら、次の記事を書く前に、数字と固有名詞だけでも一次情報で確かめてから書き始める。その繰り返しです。
このとき、「なんとなくLv2」で済ませないでください。どの記事のどの場面でそう判断したのかを、具体的に言葉にします。根拠が書けない判定は、次に何をすればいいかを教えてくれません。
あわせて、その段階に上がったと言える条件も先に決めておきます。決めていないと、上がったかどうかを気分で判断することになります。
あわせて、その段階に上がったと言える条件も先に決めておきます。決めていないと、上がったかどうかを気分で判断することになります。
言葉にすると、たとえばこのくらいの具体さです。
ライター本人
構成はLv3にしました。先月の比較記事で、読者が最初に知りたいのは選び方の基準だと考えて、機能の一覧より前に置く構成を自分で組めたからです。
編集者
その判定でいいと思います。次は下調べ・取材ですね。同じ記事で、公式サイトの料金改定を見落として公開後に直したので、いまはLv2。書く前に一次情報で事実確認する手順が決まって、公開後の訂正がなくなったらLv3、と決めましょう。
見直しは1〜2ヶ月ごとで十分です。同じ軸が2回続けて動いていなかったら、やり方を変えるか、そもそもその軸を選んだ前提を疑ってください。
できれば、同じ6軸で他の人にも見てもらってください。自己判断と食い違った軸が、最初に話すべき論点になります。
できれば、同じ6軸で他の人にも見てもらってください。自己判断と食い違った軸が、最初に話すべき論点になります。
まとめ
「もっと頑張る」を「この軸をこの段階まで上げる」に置き換えるのが、この物差しの使い道です。次の4つだけ確認してください。
- 6つの軸それぞれについて、いまの段階を言葉にできているか
- その判定に、具体的な記事や場面の裏づけがあるか
- 次に上げる軸を1つだけに絞れているか
- 上がったと言える条件を、先に決めてあるか
全軸Lv5である必要はありません。Lv1やLv2で止まっている軸を1つずつ埋めていけば、実務で困ることはほとんどなくなります。
この物差しが測るのは、職種の専門スキルです。その土台になる、職種を問わない仕事の基本動作は仕事の基礎編で同じ形の物差しにしています。専門の軸が伸び悩むときは、土台の側も測ってみてください。
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