記事一覧 アクセス解析で何がわかる?Web担当者がまず見ておきたい5つの指標

アクセス解析で何がわかる?Web担当者がまず見ておきたい5つの指標

アクセス解析で何がわかる?Web担当者がまず見ておきたい5つの指標
Googleアナリティクス(GA4)を入れてみたものの、数字が多すぎてどこを見ればいいか迷う——。そんな方に向けて、最初に見ておきたい5つの基本指標と、その読み方を実例で紹介します。

そもそもアクセス解析で何がわかるのか

アクセス解析は、サイトを訪れた人の動きを記録して、次の4つの問いに答えるための作業です。
サイトに来る(1 どれだけ来たか/2 どこから来たか)→ 中を見て回る(3 何を見て回ったか)→ 成果につながる(4 購入や問い合わせに至ったか)
図:アクセス解析で答えられる4つの問い
問い わかること
どれだけ来たか 何人が、何回サイトを訪れたか
どこから来たか 検索/広告/SNS/他サイトなど、入ってきた経路
何を見て回ったか よく読まれているページや、離脱した場所
購入や問い合わせに至ったか 購入/問い合わせ/資料請求などに至った割合
この4つがわかると、「検索から来た人が商品ページで離脱している」のように、サイトの課題を具体的な言葉で話せるようになり、どこから手を付けるかも決めやすくなります。

まず見ておきたい5つの基本指標

GA4にはたくさんの指標がありますが、まずは次の5つで十分です。4つの問いのうち、「どれだけ来たか」「何を見て回ったか」「購入や問い合わせに至ったか」は、この5つで答えられます。「どこから来たか」は、この5つを入口(検索/SNS/広告など)ごとに分けて見ると分かります。分け方は、集客編で紹介しています。

① セッション(訪問数)

サイトに人が訪れた回数です。
見方としては、前月や前年同月と比べた増減を追います。ただし、増減だけでは、サイトの良し悪しまでは分かりません。
セッションと「ユーザー(人数)」の違いは?
ユーザーは何「人」が来たか、セッションは何「回」訪れたかです。1人が3回来れば、ユーザー1、セッション3になります。
GA4では、操作のない状態が30分続くとセッションが区切られ、次の操作から新しいセッションとして数えます。

② ページ閲覧数(PV)

閲覧されたページの総数で、GA4では「表示回数」という名前です。
見方としては、総数よりも「1訪問あたり何ページ読まれたか」(GA4では「セッションあたりのページビュー数」)を追います。増えていれば、来た人がサイトの中をよく見て回っている印です。

③ 直帰率

来たものの、ほとんど何もせずに離れた訪問の割合です。
GA4では、滞在が10秒未満で、見たのが1ページだけで、キーイベント(⑤で説明します)も起きなかった訪問を、直帰と数えます。直帰率とエンゲージメント率を足すと100%になります。
見方としては、高ければ悪いとは限りません。電話番号を調べに来て、番号を見て離れた訪問も直帰ですが、目的は果たせています。ページの役割とあわせて見ます。
GA4での表示方法
GA4のほとんどのレポートには、直帰率は最初から入っていません。「ページとスクリーン」などのレポートで、右上の「レポートをカスタマイズ」(鉛筆のアイコン)→「指標」→「指標を追加」で「直帰率」を選び、「適用」して保存すると表示されます。このアイコンは、編集者か管理者の権限が無いと表示されません。

④ 平均滞在時間

1回の訪問でサイトを見ていた時間の平均で、GA4では「セッションあたりの平均エンゲージメント時間」がこれにあたります。別のタブやアプリに切り替えていた時間は含まれません。似た名前の「平均エンゲージメント時間」は1人あたりの数字なので、前月と比べるときはどちらかにそろえて見ます。
見方としては、極端に短いページに注目します。訪問者にとって、検索結果や広告文で期待した内容と、ページの中身が食い違っている可能性があります。

⑤ コンバージョン率(CVR)

訪問のうち、購入/問い合わせ/資料請求といったサイトの目的に至った割合で、いちばん大事な指標です。
GA4の画面では、コンバージョンは「キーイベント」、その割合は「セッション キーイベント レート」という名前で表示されます。
設定の目安
キーイベントは複数登録できますが、ネットショップなら「購入」、サービス業なら「問い合わせ」のように、成果を判断するいちばんの目標を1つ決めておくと、数字を読みやすくなります。
問い合わせ完了など、独自のキーイベントを設定するには?
送信後に完了ページが表示されるフォームなら、GA4の画面だけで設定できます。
まず「管理 > データの表示 > イベント」の「イベントを作成」で、新しいイベントに名前(例:contact_complete)を付け、「イベント名が page_view で、URLに完了ページのアドレス(例:/thanks/)を含む」という条件を設定します。
次に「管理 > データの表示 > キーイベント」の「新しいキーイベント」で、付けた名前(contact_complete)を登録します。
計測は登録したときからで、過去にはさかのぼりません。電話番号のタップのように、ページの表示では分からない操作は、Googleタグマネージャーなどでの設定が別に必要です。
GA4とGoogleタグマネージャーは何が違いますか?
GA4は、集めた数字を見て分析するためのものです。Googleタグマネージャーは、GA4などの計測用のコード(タグ)をサイトに入れたり、「どの操作を計測するか」を決めたりするためのものです。
GA4だけでも基本の数字は取れます。ボタンのクリックや電話番号のタップなど、細かい操作まで計測したいときにタグマネージャーを使うと、サイトのHTMLを毎回書き換えずに設定を足したり直したりできます。
タグマネージャーでできることや設定の手順は、Googleタグマネージャーの記事で紹介しています。

アクセス数が減った=不調とは限らない

アクセス数(セッション)が減ると、集客がうまくいっていないように見えます。ただ、「量(セッション)」と「質(PV/滞在時間/直帰率)」を分けて見ると、悪くない月だと分かることもあります。
下のグラフは、あるネットショップの半年間の例です。
図:セッションは減っているのに、PVは直近の月で増えている

当月の前月比

指標 当月 前月比 評価
セッション 24,000 -5.5% 訪問の回数は減った
PV(ページ閲覧数) 206,400 +8.3% 見られたページは増えた
1訪問あたりPV 8.6ページ +14.6% 1回の訪問で見るページが増えた
平均滞在時間 4分2秒 +29秒 より長く読まれた
直帰率 28% -6pt すぐ離れる人が減った
CVR(コンバージョン率) 1.09% +0.11pt 成果の割合が上がった

この月の読み方

セッション(量)は減りましたが、1訪問あたりのページ数と滞在時間は増え、直帰率は下がっています。CVRも上がったため、成果の件数は249件から262件へ、むしろ増えました。
つまり、「訪問者の行動(質)」が高まり、成果にもつながった月と言えます。
ただし、この例でもセッションは半年かけて少しずつ減っています。減少が何か月も続くときは、どこからの訪問が減っているのかも確かめておくと安心です。切り分け方は、集客編(お客様はどこから来ている?)で紹介しています。

スマホでの見え方と、月1回の確認項目

① 表示はスマートフォンの実機で確かめる

この例のショップでは、訪問の8割がスマートフォンからでした。自分のサイトの割合は、GA4の「ユーザーの環境の詳細」レポートで、デバイス カテゴリ別に確かめられます。スマホからの訪問が多いサイトほど、スマホでの読みやすさが売上や問い合わせを左右します。
気になるページは、自分のスマホで開いて、次の点を確かめてみてください。
  • 商品画像や文字の見えやすさ
  • ボタンの押しやすさ
  • 入力フォームの使い勝手

② 月に1回の確認項目

次の項目を、上から順に確認します。
比べる相手は他社の平均値ではなく、自分のサイトの前月です。そのほうが、改善につなげやすくなります。
  • セッションは、前月や前年同月と比べて増えたか/減ったか
  • 1訪問あたりPV/平均滞在時間/直帰率は、どう変わったか
  • CVRは、上がったか/下がったか
  • よく読まれているページと、離脱が多いページはどこか
  • 気になったページを、自分のスマホで開いて確かめたか

まとめ

  1. アクセス解析は、「どれだけ/どこから/何を見て/成果に至ったか」を知るための作業です。
  2. 最初に見るのは、セッション/PV/直帰率/平均滞在時間/CVRの5つです。
  3. アクセス数(量)が減っても、不調とは限りません。PV/滞在時間/直帰率(質)とあわせて見ます。
  4. スマホの実機で見え方を確かめ、月に1回、前月と比べます。

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